憧れの夢の一人暮らしが悪夢となったA子さんの例

お部屋探しの防音においての失敗例をご紹介していきます。
初めての一人暮らしを夢見て、賃貸物件を借りたA子さんの事例です。

デザインの専門学校を卒業したA子さんは、都内での就職とともに、夢の一人暮らしを実現しました。物件探しの最優先条件は、家賃、駅チカ、セキュリティーなどでしたが、実際に一番、優先されたお部屋探しの条件は、物件そのもののデザイン性でした。お洒落な住まいを重要視したA子さんは、お部屋選びの段階で、外観、内観にはこだわりをもち時間をかけて、物件探しをしました。駅チカで、お洒落な物件の家賃は、A子さんの初任給では、なかなかみつかりません。都内の職場から数時間、電車を乗り継ぐような立地条件での物件を、除外したA子さんは、都内の駅チカでお洒落なシェアハウスを最終的に選びました。一戸建の空家をリフォームした木造一軒家のシェアハウスは、外観も内観もA子さんの希望通りのお洒落な佇まいです。シェアハウスの同居人も同世代で、雰囲気も抜群でした。ですが、そんなA子さんは、数日で悪夢に悩まされます。どんな悪夢かというと、トイレの渦巻きに溺れる夢にうなされて、毎朝目覚めるようになったのです。夢見た一人暮らしは、そんな悪夢からはじまりました。悪夢の原因はすぐに分かりました。シェアハウスのA子さんのお部屋は、共同トイレのすぐ隣にあり、トイレのフラッシュ音が壁を筒抜けて、A子さんの部屋に鳴り響いていたのです。共同トイレだったので、複数の人々が入れ替わり立ち代り、毎朝、毎晩、時間を問わず使用します。シェアハウスの人々との対人関係は快適ではありましたが、何気のない生活音が、A子さんの暮らしを蝕みました。木造一戸建ての日本家屋の防音対策に関しては、他人同士が共同生活をする上では、時には厳しいものがあるかもしれません。騒音の解決策として、日常的に耳栓を試してみることにしたA子さんですが、目覚まし時計のアラームが全く聞こえず、職場に遅刻するという新たな問題が度々、発生するようになってしまいました。そんなA子さんは、半年後、物件探しの最優先条件に「防音賃貸」を加えて、新たなお部屋探しに再挑戦しました。

騒音というものは、さほど気にならない時点では耐えられるものなのですが、一度騒音と認識して、気をとめてしまうと、苦痛に感じることが多い問題なのです。騒音とは、個々に感じ方が異なるものなので、皆さんが個人的な感覚として意識的に考えてみる必要があります。

音の単位

学校の授業などで、音の単位を使って問題集を解く機会は少ないかもしれませんが、いくつかの音の単位は、聞き覚えのあるものではないでしょうか?

「音の物理量」・・・音の実際の強さをエネルギーに換算したもの
「音の感覚量」・・・人間の耳に感じる音の大きさ

●音の物理的な量を表す単位・・・パスカル
●音圧レベル(音圧を対数に変換した音圧のレベル)・・・デジベル

音を論理的に説明するには、専門的な知識と用語が必要となりますが、難しく考えずに、日常生活の中の音の種類として書き出してみます。

120デジベル・・・耳に不快な痛みを感じる
100デジベル・・・爆音のライブ会場、ロックコンサート
80デジベル・・・電車の車内
60デジベル・・・事務所などのオフィス
40デジベル・・・図書館

なかなか、このような表現や単位を使って、日常生活を表したりはしないので、とっつきにくいですが、人間の感覚には、このような違いを感じるセンサーがあると考えて下さい。
この感覚というセンサーによって、居心地が良い、リラックスできる、緊張する、居心地が悪いなどといった違いを感じ取っているようなものなのです。

音の伝達

実際に音はどのように、皆さんのもとに伝達されているのでしょうか?
皆さんが、音を認識した記憶はいつごろからありますか?

あらゆる生物は、この世界に産まれる前から、音の世界を知っていると言われています。
皆さんも、お母さんのお腹の中で、あらゆる音を聞いていたのだそうです。
そのくらい、「音」というのは、生命と結びついているものなのです。不思議なものですね。

音は、音源から伝わる「振動」です。振動が、空気や個体などを通して伝達されます。
伝達される際、音には進行方向があります。音の進む方向に沿って空気が振動することで、音は伝達されます。
このような伝わり方を「音波」と言います。
音の強さは、音源に近づけば強く大きくなり、離れれば小さく弱くなります。

音が伝わる振動の速度は、空気、個体、水中などによって、伝わる速度は異なります。
「音速」として表現されますが、音は、「温度」によっても伝わり方が異なります。
音が温度によって、伝わり方が変化するとは、初耳の方が多いのではないですか?
街の音なども、昼間の喧騒と、夜の喧騒は違って聞こえているはずなのです。
耳を澄ましてみて下さい。
音は、大気中の温度の違い、温度の境界線によって、音の進む方向が変化しているそうです。

お部屋探しの中で、この音の伝達は重要です。どのように、お部屋の外の環境音が伝わるのかという問題があります。
「防音賃貸」「防音物件」などは、この音の伝達がうまく構造上、整えられている生活空間ということになります。